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2008年7月22日 (火)

宵待ち花火 作成メモ

 今回、一応の完成を見たので、どんな感じで最後まで走り切ったのか、今後の自分への備忘の意味も含めて書いておきます。

 まずは参考にしたサイト。

・その1 VOCALOID(初音ミク,鏡音リン・レン)の上手な歌わせ方教えます!

 lifehacksでおなじみのgihyo.jp(技術評論社)、OSTER projectさんによる連載。

 OSTERさんといえば、私をここまで至らせた(勝手に来ただけですが(^^;)「片思イVOC@LOID」の作者。大変参考にさせていただきました。

・その2 ボーカロイド(初音ミク)のパラメータの働きと使い方

 こちらがまた詳しい。各種パラメータについて、エンベロープを使って解説してくれており、とても分かりやすく、しかも、すべてのデータをダウンロードできてしまうという親切さ。さらに、参考に掲載されている懐かしいアニメ音楽がまた泣ける(^^;
 こちらでは、特に、DYNやPOTの設定の仕方は非常に参考になりました。

 これらの情報がなければ、とても最後まで行き着くことはできなかったでしょう。多謝。

 次に、参考にした本。
 これは、本館の方でも既に紹介していますが、以下のような本です。

 裏口からのパソコンで作曲
 DTM MAGAZINE 2008年7月号
 DTM MAGAZINE 2008年8月号
 DTM MAGAZINE 増刊 CV01 初音ミク 2008年1月号
 はじめての初音ミク ボーカロイド2 オフィシャルガイドブック
 できる初音ミク&鏡音リン・レン

 

 では、作成の実際について書いていきます。

 

1. 曲の作成

 とりあえず、曲の作成ですが、今回については、メインとなるフレーズ(今回はサビの部分)が思いついたら、それを何十回となく頭の中でループさせながら、それ以外の部分(Aメロ、Bメロ、間奏など)のメロディや伴奏(リズム、コード等)を展開していく方法を取りました。ちょっとしたフレーズは、結構思いつくものですが、それを展開していくのが、曲作りで一番難しかった所です。
 このとき、DTM Magazine 7月号はかなり参考にしました。何分、楽曲の基本が分かっていなかったもので。
 歌詞は曲と同時的に作成。メロディと歌詞とを相互に修正しながら落とし込んでいます。
 打ち込みは、Dominoというフリーのシーケンサを使って、思うままに入力。
 最後に、参考までにどんな楽器を使っているかを書いておきます。

 ・ドラム           スタンダードセット
 ・ベース           ピックベース
 ・伴奏1(和音)      スチールギター
 ・伴奏2(アルペジオ)  エレクトリックピアノ
 ・伴奏3          ストリングス
 ・伴奏・演出       琴(三重奏)
 ・演出(祭囃子)     ピッコロ

 

2. 仮に歌わせてみる

 Dominoでボーカル部分を入力してmidファイルに出力、それをVocaloid Editorに読み込ませ、それに歌詞を乗せるという方法で作成しました。
 まずは雰囲気の確認をと思い、特段調整もせずにWAV出力して、一度伴奏と合わせてみました。しかし、最初に作った曲は、そこにボーカルを乗せることをあまり意識していなかったので、いざ初音ミクに歌わせてみると問題が(^^;

 その1 音が低すぎる

 当初の曲はAマイナーで作っていました。この場合、曲の一番低い音がE2になるのですが、この音は、ミクにはやや低すぎて、あまりきれいに発声できませんでした。そこで、3度音を上げてCマイナーにしてみたところ、今度は最高音のB♭4が息苦しい声でしか出ず(裏声のようにきれいな声を出す方法があるのでしょうか?)、いろいろ検討した結果、当初のAから1度だけ上げたB♭マイナーとすることで落ち着きました。

 その2 曲がうるさすぎる

 和風な雰囲気を出すことを考え、琴の三重奏を入れており、また、当初は祭囃子担当のピッコロにもメロディラインを演奏させていたため、ボーカルが入る余地がなく、伴奏なのにうるさすぎる印象が。仕方なく、ピッコロと琴の音を大分そぎ落としボーカルが映えるようにしました。
 歌を入れる前提の曲は、最初からメロディラインの音をボーカル音としてきっちり取った上で、他の伴奏を作るという方法がいいようです。

 

3. 声質・発音の調整

 声質については、落ち着いた雰囲気の曲調ということで、GENを高めに設定(この辺は参考サイトその1を参考にしています)。
 また、前後の音の繋がりの関係で発音がおかしくなっているもの(特に「か」、「が」行はその傾向が強い)について、母音を区切ったり、前の音を短く切ったりするなどして、発音を調整しました(この辺は、各種書籍を参照)。

 

4. コントロールの調整

 これはかなり試行錯誤しました。というのも、調整についてはいろいろと方法論があり、解説によってそれぞれ異なることが書いてあるため、自分に合う方法がなかなか見つからなかったためです。

 調整の方法は、大別して、1.まず、表情プロパティで表情を付け、コントロールで補う方法と、2.表情プロパティはできるだけいじらず、コントロールによる調整を重視する方法の相反する2種類があります。
 一般的な本や、DTMマガジンなどは、基本的に前者であり、上記の参照サイトは、後者を採用しています。

 両方試してみた結論としては、私的には、後者による方がやりやすいようです。

 表情プロパティは、いじってもあまり違いが分からないので、最初からそこに手を付けてしまうと、最後まで行き着かなくなるおそれがあるような気がします。これらは、最後の+αとして調整する方がいいのではないでしょうか。

4-1. DYNの調整

 調整で一番重視すべきなのが、音量の調整です。まず、初音ミクは、音の高さや前後の繋がりなどによって、発音ごとに音の大きさがまちまちになることがあるので、それを調整する必要があります。また、歌に表情を付けるにも、音量の調整は重要です(表情プロパティでアクセントやディケイをいじりたくないのであれば、尚更です)。

 音量は、具体的にはDYNの値によって調整するわけですが、最初のときは、何をどう調整すればうまくいくのか分からず、音を小さくしすぎてしまったり、音の大きさが不安定になってしまったりしてしまいました。試行錯誤の結果、今回自分が採用したのは以下のような方法です。

 まず最初に考えたのが、音の大きさを視覚的に見えるようにすることでした。私の場合、音を聞いただけではどこが小さくてどこが大きいか、あまりよく分からなかったので(ヘッドホンの質も良くなかったので)、とりあえずWAVで出力したミクの歌をSoundEngine Free(SEF)というフリーソフトで読み込んで、音の波形を表示させました。DYNを調整する際には、その波形を見ながら、山が突出している部分や沈み込んでいる部分を重点的に調整し、全体の差が大きくなりすぎないように調整しました。

 実際にDYNを設定するに際しては、参考サイトその2に出ていた、鋸状の設定(文節ごとに1塊と考え、左上から右下に斜めにDYNを下げていく方法)を活用させていただきました。この方法ですと、文節ごとに調整すればいいので、作業がはかどりますし、強弱の動きが自然になります。

4-2. PIT、POTの調整

 PITについては、多少全体的に上げた方がよいという話があり、「できる初音ミク&鏡音リン・レン」では、1100上げるべしとの話が出ています。おそらくこの1100というのは、PBSが2の場合の数字と思われます。今回は、PBSを8としたので、1100の4分の1だけPITを上げました。

 その他、下行ポルタメントの代用としてPITを使っています。音の末尾を斜めに2~3音下げることで、ポルタメントの効果を、やや強調して出しています。

 POTは、上行ポルタメントの代用として使いました。下行ポルタメントの代用としても使えるはずですが、かかりが悪かったので、そちらは前述のとおり、PITで代用しています。

4-3. 微調整

 声の歯切れの悪い所について、VELを上げたり、アクセントを強くしたり、逆に声が強すぎる所は、それらを下げたりしています。

 ビブラートについては、今回は面倒だったので(^^; あまりいじっていません。ただし、比較的長く(1小節分程度)伸ばしている音が6カ所あるので、これらについては、早めのビブラートかつ振幅を変動させて(だんだん大きくして、最後にまた小さくする)強調してみました。

4-4. はちゅねのないしょ

 調整の際に大変重宝したのが、「はちゅねのないしょ」というフリーのプラグイン群です。特に、WaveRenderというプラグインを入れることで、VOCALOID Editor単体で、曲に合わせて歌わせることができるようになるので、歌の調整には大変便利でした。作者様に感謝。

 

5. 2番、3番の調整

 2番、3番は、基本的にメロディは同じなので、音はおろか、DYN、PIT、POTといったコントロールもコピーして張り付け、ちょっとおかしなところだけ微調整して終わりにしています(この辺の手抜きの仕方は、参考サイトその2から)。

 

6. ミキシング

 これが最後の難関で。
 最初、ミキシングには、「裏口からの作曲入門」に出ていたRadioLine Free(RLF)を使ったのですが、このソフトは、エフェクトとしてはエコー程度しかかけられないので(おそらく、エフェクトは、同じ作者によるSEFでかけるという想定なのでしょう)、あまりきれいにミックスすることができませんでした。
 そこに現れたのが、DTMマガジン8月号。こちらに掲載されていた、REAPERというフリーのDAWソフト、これはVSTプラグインにも対応しているので、様々なエフェクトをかけることができます。これのおかげで無事ミックスできました。

6-1. イコイライザ(EQ)

 ボーカルのEQは、REAPERのではなく、SEFの機能を使用。まあ、多分に気分的な問題ですが、SEFのグラフィックEQの方が何となく分かりやすかったので。
 調整としては、不必要な低音部を下げるとともに、声がややもやっとした感じだったので、2~4kHz辺りを上げてちょっとシャッキリした感じを出しました。高音が強くなった分、GENを上げた効果が薄れてしまった感もあり、この辺の調整は今後の課題です。
 また、一応伴奏にもEQをかけています。こちらはREAPERのワンポイントEQで、ちょっとだけ高音部を強くしています(伴奏もちょっともやっとした感じがあったので)。

6-2. コンプレッサー

 コンプレッサーはいまいち使い方が分からないのですが、DTMマガジン8月号を見ながら何とか設定(^^; まだまだ修行が必要です。

6-3. リバーブ

 リバーブは、DTMマガジン8月号に出ていた、Freeverb TooをREAPERに導入して、記事の設定に準じてかけてみました。

6-4. ミックスダウン

 後は、全体にコンプレッサーかけて、WAVファイルとして出力して終了。この辺もDTMマガジンの記事を参考に。ほんと、様々です。

 

7. MP3化

 MP3にする方法は、いろいろありますが、私は、Rip!AudiCOのFree版+LAMEを使って変換しました。最初128kbpsで変換したのですが、音質に難があったので(何だか、妙な低音ノイズが入る)、最終的には、192kbpsで変換。まあ、それなりの音質に仕上がりました。

 

 

 ・・・大体こんなところでしょうか。

 初音ミクのいじり方とか、エフェクタ処理など、まだまだの部分もありますが、まずは最後まで行き着いたことに意義があるということで。この1ヶ月間、いろいろ試行錯誤して、かなり苦労しましたが、お陰様でだいぶ分かってきたような気がします。次の曲はもう少し効率的に作れればと思います。

 

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